068 民話 メネフネ(6.モケ・マヌさんが語る(2))

(前回からの続き)

メネフネは超自然的な存在

メネフネは超自然的な存在である、と思われてきました。

そして彼らは、自分たちよりも地位の高い、ある者に支配されている、と思われています。
彼らの支配者にはパワーがある上に、彼らを支配する権限もあります。

メネフネは、そのことを十分に理解していました。
そこで彼らは、支配者から割り当てられた山や丘に、ずーっと住み続けていたのです。


声はすれども姿は見えぬ

多くの人たちは、メネフネの話し声やハミングする音を、聞くことが出来ました。
しかし、メネフネの姿を見ることは出来ませんでした。

彼らの姿を自分の目で見れるのは、限られた特別な人だけでした。
特別な人とは、彼らの子孫、もしくは、子孫と何らかの繋(つな)がりがある人です。

メネフネは、彼らの子孫から仕事を頼まれると、いつも喜んで引き受けました。
そして、彼らが持つ超自然的なパワーにより、幾つかの素晴らしい建造物を造り上げたのです。


(終わり)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales.