(前回からの続き)
彼らは余りにも過酷な現実を目の当りにして、人間として生き続けることを断念したのです。
そして、人間から超自然的存在へと、彼らの姿を大きく変えたのでした。
今では、彼女の父のカハウカニは、「マノアの風」として知られています。
しかし、通常の目に見える姿は別にあります。
彼は、カハイアマノの下にある、ハウ(ハイビスカス)の林になったのです(*2)(*3)。
一方、母のカウアクアヒネは、その姿を「雨(マノアの雨)」に変えました。
ですから、彼女が愛する娘の家の近くでは、しばしば雨に遭うのです。
そして祖父は、人間の姿からもとの山の姿に還ったのでした。
さらに祖母はと言えば、オヒア・レフアの低木の姿に還りました。
今でも、その山の頂上に行けば、レフアの低木に出会うことが出来ます。
彼らはそこから、あの古い家を見守り続けているのです。
---大好きで、この上なくかわいがっていた、カハラオプナが住む家を。
(終わり)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales,Ⅺ. Kahalaopuna, Princess of Manoa. Mrs. E.M. Nakuina.
(*2) カハイアマノ(Kahaiamano)は、 カハラオプナが幼い頃に住んだ家がある場所です。
詳しくは、本ブログ「122 神話 カハラオプナ(T.カハラオプナの光明)」を参照下さい。
(*3) 「ハウ(hau)」とは、数多くあるハイビスカスの中で、学名が"Hibiscus tiliaceus"の種です。日本では沖縄などで見ることが出来、オオハマボウと呼びます。
両親はマノアの風と雨になる
カハラオプナの最後を聞いた両親は、マノアの渓谷に身を引きました(*1)。彼らは余りにも過酷な現実を目の当りにして、人間として生き続けることを断念したのです。
そして、人間から超自然的存在へと、彼らの姿を大きく変えたのでした。
今では、彼女の父のカハウカニは、「マノアの風」として知られています。
しかし、通常の目に見える姿は別にあります。
彼は、カハイアマノの下にある、ハウ(ハイビスカス)の林になったのです(*2)(*3)。
ですから、彼女が愛する娘の家の近くでは、しばしば雨に遭うのです。
祖父母は山とレフアの姿に還る
さらに彼女の祖父と祖母もまた、人間の姿をとり続けることを断念しました。そして祖父は、人間の姿からもとの山の姿に還ったのでした。
さらに祖母はと言えば、オヒア・レフアの低木の姿に還りました。
今でも、その山の頂上に行けば、レフアの低木に出会うことが出来ます。
彼らはそこから、あの古い家を見守り続けているのです。
---大好きで、この上なくかわいがっていた、カハラオプナが住む家を。
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales,Ⅺ. Kahalaopuna, Princess of Manoa. Mrs. E.M. Nakuina.
(*2) カハイアマノ(Kahaiamano)は、 カハラオプナが幼い頃に住んだ家がある場所です。
詳しくは、本ブログ「122 神話 カハラオプナ(T.カハラオプナの光明)」を参照下さい。
(*3) 「ハウ(hau)」とは、数多くあるハイビスカスの中で、学名が"Hibiscus tiliaceus"の種です。日本では沖縄などで見ることが出来、オオハマボウと呼びます。