339 旧約聖書の歴史に似た伝説 (5. パリ-ウリは聖なるタブーの地)

(前回からの続き)

人類が初めて姿を現した地

この世で一番最初の地、すなわち、人類が初めて姿を現した素晴らしい地を、ハワイの伝説は、高く称賛しています(*1)。

「その地には、幾つもの名前がつけられ、その意味もさまざまでした。
しかしそれらの中で、最も一般的でかつ一番古い、と言われているのが、
『カラナ-イ-ハウ-オラ(生命を与える露のカラナ)』でした。

その地は、ある大きな国、もしくは大陸にあり、
そして伝説の中では、さまざまな名前で呼ばれていました。

(例えば次のようなものです。)
カヒキ-ホヌア-ケレ、カヒキ-ク、カパ-カパ-ウア-ア-カネ、モロ-ラニ。

パリ-ウリは聖なるタブーの地

主な屋敷もしくは宮殿も、いろいろな名前で呼ばれますが、その主なものは次の通りです。
パリ-ウリ(青い山)、アイナ-イ-カ-カウポ-オ-カネ(カネの懐(ふところ))、アイナ-ワイ-アクア-ア-カネ(カネの神聖な水の地)。

伝承によると、パリ-ウリは聖なるタブーの地、とされています。
その地に行き着くためには、その者が高潔でなければならないのです。

もしも道徳上の欠陥があったり、罪を犯していれば、その地に行き着くことは出来ないでしょう。
もしも後ろを振り向くようなことがあれば、その者はその地に行き着けないであろう。

そして、もしも神よりも家族を好むならば、パリ-ウリの中に入ることはないであろう。」


(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales. 1. Legends Resemblng Old Testament History. By C. M. Hyde, p.15-30.