(前回からの続き)
「あの首長は重病人だ。」
これを聞いて、ロノは彼のオオ(掘り棒)を振り上げて言いました。
「私はここだ、ここにいる。病気の兆候など微塵(みじん)も無い。
首長ロノが倒れる
カマカヌイアハイロノの所見を聞いた何人かが首長の元へ走り、あの不思議な言葉を伝えました(*1)。「あの首長は重病人だ。」
これを聞いて、ロノは彼のオオ(掘り棒)を振り上げて言いました。
「私はここだ、ここにいる。病気の兆候など微塵(みじん)も無い。
それでもなお、私は病気だというのか?」
そして彼がかなりの力でオオを振り下ろしたので、オオは彼の足を直撃して突き抜けました。
そのため血がどっと流れ出し、彼は倒れて気絶してしまいました。
よそ者は、豚がブーブー鳴くのを聞いて振り返りました。
すると家臣が豚を抱(かか)えて、走っているのが見えました。
そして近くまでやって来ると、家臣はその豚をよそ者の前に降ろしました。
その途中、彼は若いポポロの種とその柔らかい葉を採取して、キヘイ(ショール)に包みました。
そして傷ついた男が横たわる場所に着くと、彼は少々塩が欲しいと頼み、それをポポロと一緒にして粉々にすり潰しました。
そして彼がかなりの力でオオを振り下ろしたので、オオは彼の足を直撃して突き抜けました。
そのため血がどっと流れ出し、彼は倒れて気絶してしまいました。
よそ者の後を追え
これを見た家臣の1人が、すばやく1頭の豚を捕まえると、あのよそ者の後を追って走りました。よそ者は、豚がブーブー鳴くのを聞いて振り返りました。
すると家臣が豚を抱(かか)えて、走っているのが見えました。
そして近くまでやって来ると、家臣はその豚をよそ者の前に降ろしました。
首長の傷を癒(い)やす
そういう訳でカマカヌイアハイロノは、ロノが住むキオラカアに戻りました。その途中、彼は若いポポロの種とその柔らかい葉を採取して、キヘイ(ショール)に包みました。
そして傷ついた男が横たわる場所に着くと、彼は少々塩が欲しいと頼み、それをポポロと一緒にして粉々にすり潰しました。