368 ロノプハ(5.有名なヒーラーになる)

(前回からの続き)

別々に住んだほうが良い

彼らがそこに着く前に、カマカヌイアハイロノがロノプハに言いました(*1)。
「貴方のヒーリング診療所が成功するように、私達は別々に住んだほうが良いでしょう。

そうです、貴方は何処(どこ)か他(ほか)の地に住むのです。
そうすれば、貴方自身の腕を認めてもらえるでしょう

そこでロノプハは更に先に進んでワイマヌに落ち着き、そこでヒーリング(術)の診療を行いました。




ロノプハが有名なヒーラーになる

そこでの努力が実を結び、彼は腕の立つヒーラーとして有名になりました。
そしてその評判は、ククイハエレのカマカヌイアハイロノたちの耳にまで届きました。

既にお話したように、ロノプハが有名になったのはヒーリング術のお陰であり、それをロノプハに教えたのがカマカヌイアハイロノでした。

しかしそのことについては、カマカヌイアハイロノは決して、カアラエヌイアヒナとその仲間たちに明かしませんでした。

カアラエヌイアヒナと仲間たちは、たまたまミルを殺害しようとして、その機会を伺っていました。
そして、彼らの謀(はか)りごとにより、ミルは次第に病弱になっていました。

(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, Ⅵ. Lonopuha; or Origin of the art of Healing in Hawaii. Translated by Thos. G. Thrum, p.51-57.