426 この地は海に(7.この預言は必ず現実になる)

(前回からの続き)

カオプルプルが答えました(*1)。
「おー、王よ! 未来に目を向けましょう。

おー、王よ! 万一、貴方が死んだら、土地は荒れ果ててしまうでしょう。
しかし、私、カフナの場合、その名は世代から世代へと引き継がれ、生き続けるでしょう。

だが、私は貴方よりも先に死ぬでしょう。

そして天国に昇ってその恐れ多い祭壇にいる時、私の言葉が貴方を絶えず苦しめるでしょう。
おー、王よ! 雨と太陽がその証人となることでしょう。」

このカオプルプルの勇気ある言葉は、王カハハナを目の前にして、恐れることも無く発せられ、また王の尊厳や威厳を損ねることも顧みずに口にされました。

何故ならカオプルプルにとって、「自分の言ったことが現実に起こる、その時が必ずやって来る。」 ことは、疑う余地が無かったからです。

一方、王の方は、自分の考えを胸に秘めたまま、一言も口にすること無く、沈黙し続けました。


(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, 20. This Land is the Sea's. Traditional Account of an Ancient Hawaiian Prophecy. Translated from Moke Manu by Thos. G. Thrum, p.203-214.