(前回からの続き)
それから数日が経過して、ワイアルアのある人々の間で言い交わされていた噂が、神官の耳に入りました(*1)。
「あのことで、彼は恐れ多いご主人様をひどく怒らせたので、王の元に出頭させられるようだ。」
王カハハナは既にワイアナエに移り住んでおり、彼はその直ぐ後にそこから使者を送って、カオプルプルと彼の息子カフルプエを、ワイメアから連れて来ようとしました。
その使者が到着する日の早朝、カオプルプルの家の戸口の直ぐ前に、虹がかかりました。
そこで彼はその理由(わけ)を神に尋ねましたが、その祈りが断ち切られてしまいました(ウア・ハキ・カ・プレ)。
これは彼にとって、何か悪い事が起こる前兆でした。彼は息子を呼び祈りに立たせましたが、結果は同じでした。
それから彼は言いました。
「これは死の日の前兆だ。
見よ! 1人の男が、結び目を首の左側にしてカパを身に纏(まと)い、ハプウの峠を登っているぞ。そうだ、奴が死のメッセージを持って来るのだ。」
神官がこう言い終った直後、実際に1人の男が神官の言葉通りにカパを纏い、山の峠に沿って近づいて来るのが見えました。
そして彼らの家にやって来て、ドアの前に立つと、神官らに宛てた次のような、王の命令書を手渡しました。
「神官とその息子の二人共、ワイアナエに来なさい。」
神官は答えました。
「貴方は先に戻りなさい。我々は後から行くから。」
そして、使者はこれに従いました。
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, 20. This Land is the Sea's. Traditional Account of an Ancient Hawaiian Prophecy. Translated from Moke Manu by Thos. G. Thrum, p.203-214.
それから数日が経過して、ワイアルアのある人々の間で言い交わされていた噂が、神官の耳に入りました(*1)。
「あのことで、彼は恐れ多いご主人様をひどく怒らせたので、王の元に出頭させられるようだ。」
王カハハナは既にワイアナエに移り住んでおり、彼はその直ぐ後にそこから使者を送って、カオプルプルと彼の息子カフルプエを、ワイメアから連れて来ようとしました。
その使者が到着する日の早朝、カオプルプルの家の戸口の直ぐ前に、虹がかかりました。
そこで彼はその理由(わけ)を神に尋ねましたが、その祈りが断ち切られてしまいました(ウア・ハキ・カ・プレ)。
これは彼にとって、何か悪い事が起こる前兆でした。彼は息子を呼び祈りに立たせましたが、結果は同じでした。
それから彼は言いました。
「これは死の日の前兆だ。
見よ! 1人の男が、結び目を首の左側にしてカパを身に纏(まと)い、ハプウの峠を登っているぞ。そうだ、奴が死のメッセージを持って来るのだ。」
神官がこう言い終った直後、実際に1人の男が神官の言葉通りにカパを纏い、山の峠に沿って近づいて来るのが見えました。
そして彼らの家にやって来て、ドアの前に立つと、神官らに宛てた次のような、王の命令書を手渡しました。
「神官とその息子の二人共、ワイアナエに来なさい。」
神官は答えました。
「貴方は先に戻りなさい。我々は後から行くから。」
そして、使者はこれに従いました。
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, 20. This Land is the Sea's. Traditional Account of an Ancient Hawaiian Prophecy. Translated from Moke Manu by Thos. G. Thrum, p.203-214.