(前回からの続き)
最初のコアイア(漁場)はカプカウルアと呼ばれていますが、そこはアイアイが海の深さを測った場所であり、彼の生地アレアマイに近く、彼がウツボのコオナを釣って殺した場所でもあります(*1)。
この漁場は、岸から南東方向に3〜5km行った所、アラウと呼ばれる岩肌の小島の先にあります。
彼が第2番目に設置した漁場は、ハネオオとハモアから約1.5kmの地点にあり、魚の種類は カラ、パラニ、ネヌエ、プヒ、およびウラです。
このような多様な魚を捕まえるには、漁網や釣り針ではなく籠(かご)を使用し、餌(えさ)をたくさん詰め込んで深海に下ろします。
第3番目の漁場はコアウリと名付けられ、深海魚用として深海に設置された漁場で、その深さは約350mに達します。
これが漁場であり、漁師たちは岸に設けた方位マークを利用して、その位置を突き止めねばなりません。さもないと、漁場の正確な位置を間違えたり、海底に岩礁が見つかったり、さらには、釣り針が珊瑚(さんご)に絡(から)まったりするからです。
アイアイが設置した漁場には、そのどれを見ても、珊瑚の岩棚は1つも無いので、釣り針が引っかかることは無く、また、釣り糸が絡(から)むこともありません。
そして、かつてのハワイの人々は、彼の位置選定の手腕を褒めそやしつつ、こう信じていました。
「アイアイがこの仕事で成功したのは、海の神である彼の父の影響力のお陰だ。」
(次回に続く)
[目次へ戻る]
(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, 22. Aiai, Son of Ku-ula. Part II of the Legend of Ku-ula, the Fish God of Hawaii. Translated from Moke Manu by M. K. Nakuina, p.230-249.
最初のコアイア(漁場)はカプカウルアと呼ばれていますが、そこはアイアイが海の深さを測った場所であり、彼の生地アレアマイに近く、彼がウツボのコオナを釣って殺した場所でもあります(*1)。
この漁場は、岸から南東方向に3〜5km行った所、アラウと呼ばれる岩肌の小島の先にあります。
彼が第2番目に設置した漁場は、ハネオオとハモアから約1.5kmの地点にあり、魚の種類は カラ、パラニ、ネヌエ、プヒ、およびウラです。
このような多様な魚を捕まえるには、漁網や釣り針ではなく籠(かご)を使用し、餌(えさ)をたくさん詰め込んで深海に下ろします。
第3番目の漁場はコアウリと名付けられ、深海魚用として深海に設置された漁場で、その深さは約350mに達します。
これが漁場であり、漁師たちは岸に設けた方位マークを利用して、その位置を突き止めねばなりません。さもないと、漁場の正確な位置を間違えたり、海底に岩礁が見つかったり、さらには、釣り針が珊瑚(さんご)に絡(から)まったりするからです。
アイアイが設置した漁場には、そのどれを見ても、珊瑚の岩棚は1つも無いので、釣り針が引っかかることは無く、また、釣り糸が絡(から)むこともありません。
そして、かつてのハワイの人々は、彼の位置選定の手腕を褒めそやしつつ、こう信じていました。
「アイアイがこの仕事で成功したのは、海の神である彼の父の影響力のお陰だ。」
(次回に続く)
[目次へ戻る]
(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, 22. Aiai, Son of Ku-ula. Part II of the Legend of Ku-ula, the Fish God of Hawaii. Translated from Moke Manu by M. K. Nakuina, p.230-249.