(前回からの続き)
そして、ある日、彼は妻にこう言いました(*1)。
「君がいつもそんな風に言っているのを聞いて、私は不愉快だ。
海で魚を捕るのは、野生動物を捕るのとは違う。もしも呼ばれれば彼らは素直に従うので、捕ったら欲しいだけ、私の魚を食べればいい。
私は、魚、人、豚、そして犬に睨(にら)みが利(き)くんだ。
もしも君が父のお気に入りならば、彼の所に行ってダブル・カヌー、釣り用具一式、それからカヌーの漕ぎ手を手配してもらいなさい。」
この夫の言葉を聞いたキキハレは、彼女の父コウの所へ急ぎ、プニアイキが言ったことを全て父に話すと、その願いは直ぐに叶(かな)えられました。
キキハレは夫の所に戻って、彼女がしたことの全てを話しました。
プニアイキがカヌーがある所へ下りてみると、人々はカヌーに加えて、魚網、釣り竿、釣り糸、そして真珠の釣り針、の準備をしていました。
すると彼は火を起こして、真珠の釣り針をぱっと焼き放ってしまいました。これを見た彼の妻は激しく怒り、父のヒアク(真珠の釣り針)を返してくれと、大声で泣き叫びました。
彼女はコウの所に走ると、人の心を傷つけるこの夫の行動を父に伝えましたが、彼はそれにつき一言も答えず、ただ、魚が一杯入ったヒョウタン容器を5つ、その数で言えば約千匹をくれました。
ところが、何とも不思議なことに、その全てが焼き放たれてしまい、残ったのはコウが別にしておいた、たったの2匹だけでした。
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, 22. Aiai, Son of Ku-ula. Part II of the Legend of Ku-ula, the Fish God of Hawaii. Translated from Moke Manu by M. K. Nakuina, p.230-249.
そして、ある日、彼は妻にこう言いました(*1)。
「君がいつもそんな風に言っているのを聞いて、私は不愉快だ。
海で魚を捕るのは、野生動物を捕るのとは違う。もしも呼ばれれば彼らは素直に従うので、捕ったら欲しいだけ、私の魚を食べればいい。
私は、魚、人、豚、そして犬に睨(にら)みが利(き)くんだ。
もしも君が父のお気に入りならば、彼の所に行ってダブル・カヌー、釣り用具一式、それからカヌーの漕ぎ手を手配してもらいなさい。」
この夫の言葉を聞いたキキハレは、彼女の父コウの所へ急ぎ、プニアイキが言ったことを全て父に話すと、その願いは直ぐに叶(かな)えられました。
キキハレは夫の所に戻って、彼女がしたことの全てを話しました。
プニアイキがカヌーがある所へ下りてみると、人々はカヌーに加えて、魚網、釣り竿、釣り糸、そして真珠の釣り針、の準備をしていました。
すると彼は火を起こして、真珠の釣り針をぱっと焼き放ってしまいました。これを見た彼の妻は激しく怒り、父のヒアク(真珠の釣り針)を返してくれと、大声で泣き叫びました。
彼女はコウの所に走ると、人の心を傷つけるこの夫の行動を父に伝えましたが、彼はそれにつき一言も答えず、ただ、魚が一杯入ったヒョウタン容器を5つ、その数で言えば約千匹をくれました。
ところが、何とも不思議なことに、その全てが焼き放たれてしまい、残ったのはコウが別にしておいた、たったの2匹だけでした。
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, 22. Aiai, Son of Ku-ula. Part II of the Legend of Ku-ula, the Fish God of Hawaii. Translated from Moke Manu by M. K. Nakuina, p.230-249.
