011 民話 オヒア・レフア(1.はじめに)

ここにも情熱的な女神ペレが登場

伝説オヒア・レフアは、ハワイ島の花であるオヒア・レフアの、生い立ちを教えてくれます。
ハワイに伝わる美しくも悲しい愛の物語ですが、ここで大暴れするのが火山の女神ペレです。

数多いハワイの神々の中でも、ペレは最も有名な神様です。

美しく情熱的な彼女は、ハワイ島キラウエアの火口に住んでいます。
大変気性が荒いので、怒りや嫉妬から人々を溶岩流で焼き尽くす、と恐れられています。

伝説オヒア・レフアのあらすじ

この伝説の舞台は、ビッグ・アイランドと呼ばれるハワイ島です。

そしてこのお話しは、島で評判の逞(たくま)しい青年オヒアと、美女レフアの純愛物語から始まります。
彼らは村のお祭りで出会って惹(ひ)かれ合い、その後2人は結ばれ幸せに暮らしていました。

ところがある日、火山の女神ペレが現れ、2人の人生は大きく変わります。

美しく情熱的なペレは、青年オヒアに一目惚れし、彼に愛を告白したのです。
しかし、それが叶(かな)わないと知ったペレは、持ち前の激しい気性から、オヒアを醜い木に変えてしまいました。

これを見たレフアは、オヒアを人の姿に戻すよう懇願するも、激怒したペレは森の中に消え去ってしまいます。

天上でその一部始終を見守っていた神々は、嘆き悲しむレフアを救おうと考えました。
そして、彼女がこれからもオヒアと共にいれるよう、オヒアの木に咲く花レフアに変えたのです。

それ以来オヒアとレフアは、オヒア・レフアの木と花になり、今でも一緒に生きています。



(次回に続く)
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