063 民話 メネフネ(1.はじめに)

(新しいお話しの始め)

スラムさんとメネフネ

スラム(T.G.Thrum)さんはオーストラリアに生まれた後、11歳でハワイに移住した実業家・歴史家です。

米国によるハワイ併合から約10年後、スラムさんの代表作 「ハワイの民話(Hawaiian Folk Tales)」 が出版されました。
第10章 「メネフネのお話し(Stories of the Menehunes)」は、メネフネの概要解説およびメネフネ民話です。

本文に入る前に、まず 「妖精ブラウニー」 をご紹介しましょう。

スコットランドの妖精ブラウニー


英国のスコットランドや北部イングランドには、ブラウニー(Brownie)と呼ばれる小人の妖精がいる、と言い伝えられています。
その名のように色は茶色(ブラウン)で、身長は1mにも足りないそうです。

このブラウニーに似た妖精は、スカンジナビアやドイツを始め、世界各地にいると言われます。

スラムさんは、「ハワイはブラウニーの郷である」と主張します。
そのブラウニーとは、ハワイの人々が「メネフネ(Menehune)」と呼ぶ小人のことです。

実際、英国のブラウニーとハワイのメネフネには、いくつかの共通点があります。
一例を上げれば、
①人間に見られたくない、②夜に働く、③報酬として食物を受取る、などです。

次回からは、「第10章 メネフネのお話し」の内容を順次ご紹介していきます。

(次回に続く)
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