065 民話 メネフネ(2.ハワイは妖精の郷(2))

(前回からの続き

メネフネ情報に興味あり

大半が漠然としたものですが、エネルギッシュな人種メネフネについて、時折、問合わせを受けることがあります(*1)。

それはメネフネに関する情報が、ハワイの人々にとって、興味深くて知りたいものの一つだからです。

問合せて来る人の何人かは、カアオ(kaao)と呼ばれる、著名な伝説の口承者です。
彼らは、メネフネに関する知識を、より一層深めようとしているのです。

メネフネは実在したと思うか?

当然ながら、ハワイの人々の中でも、メネフネに対する考え方は様々(さまざま)です。

① メネフネはハワイ諸島の先住民だった

ある人たちは、厳粛にかつ敬意を表してメネフネに接し、次のように主張します。

『メネフネこそが、このハワイ諸島の先住民だっのです。
しかし、今のハワイ人の祖先である、大きい体の種族に、少しづつ追いやられたのです。』

② 詳細はよくわからない

また他の人たちは、色々と考えた末、次のように言います。
『メネフネの歴史は、年の経過と共に忘れ去られてしまったのです。』

③ 伝説上の種族だ

一方、より知性や教養のある人たちは、別の見方をして言います。



『メネフネは伝説上の種族であり、西欧に伝わるノームやドワーフと同じ部類です(*2)。
そして、彼らの英雄的な行為が、社会の娯楽としての役割を担い、伝承されて行くのです。
--ちょうどおとぎ話が伝承されるように。』


(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales.
(*2) ノーム(gnome)は、16世紀に提唱された大地を司る妖精で、長いひげを生やした老人のような風貌の小人です.
また、ドワーフ(dwarf)は、古くからゲルマン民族の間に伝わる長ひげの小人で、山や地中に住み、鍛冶や石工の技能が高いと言われます.