(前回からの続き)
そして、直ぐにその場所は人でいっぱいになりました。
そうです。 倒れた木を持ち上げようと、大勢の人が集まって来たのです。
ところが、彼らがいくら力を振り絞っても、その木はびくともしません。
そして、彼らのうちの2人、モクハリイとカパアイケエ、を捕(つか)まえてしまいました。
それから、2人を脅(おど)すように言いました。
「俺(おれ)は、カヌーを作るために木を切っているんだ。
今度、俺が切った木を立て起こしたら、お前らを殺すぞ!」
「もしも、私たち2人が殺されたら、誰もあなたのカヌーを作れなくなってしまう。
作ったカヌーを砂浜に引き出す人だっていない!」
その代りに、2つのお願いがあります。
1つ目は、あなたが最初にカヌーの小屋を作ること。
カヌーを納めるのに十分なサイズの、大きくて長い小屋です。
そして2つ目は、皆(みんな)に十分な食物を用意することです。」
ラカは、この提案を喜んで受け入れました。
そして、捕まえた彼らを放すと、自分も家に帰って行きました。
(次回に続く)
[目次へ戻る]
(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales.
メネフネたちが大集合
仲間達に呼びかける歌が終わると、今度はハミングの音や話し声が聞こえてきました(*1)。そして、直ぐにその場所は人でいっぱいになりました。
そうです。 倒れた木を持ち上げようと、大勢の人が集まって来たのです。
ラカが2人のメネフネを捕える
これを見たラカは、素早く隠れ場から飛び出しました。そして、彼らのうちの2人、モクハリイとカパアイケエ、を捕(つか)まえてしまいました。
それから、2人を脅(おど)すように言いました。
「俺(おれ)は、カヌーを作るために木を切っているんだ。
今度、俺が切った木を立て起こしたら、お前らを殺すぞ!」
メネフネの反論
すると、モクハリイがラカに答えました。「もしも、私たち2人が殺されたら、誰もあなたのカヌーを作れなくなってしまう。
作ったカヌーを砂浜に引き出す人だっていない!」
ラカとメネフネが合意する
「でも、もしも命を助けてくれるなら、カヌーのことは喜んで引き受けましょう。その代りに、2つのお願いがあります。
1つ目は、あなたが最初にカヌーの小屋を作ること。
カヌーを納めるのに十分なサイズの、大きくて長い小屋です。
そして2つ目は、皆(みんな)に十分な食物を用意することです。」
ラカは、この提案を喜んで受け入れました。
そして、捕まえた彼らを放すと、自分も家に帰って行きました。
(次回に続く)
[目次へ戻る]
(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales.