091 神話 ペレと大洪水(1.はじめに(1))

(新しいお話しの始め)

フォーブスさん

スラムさんの著書、「ハワイの民話」は、全25章から構成されています(1)。
そして、各章(又は節)毎に 執筆者がいます。

これからお話しする、「第Ⅲ章 ペレと大洪水(Pele and the Deluge)」の執筆者は、フォーブス(A.O.Forbes)さんです。


フォーブスさんはハワイに生まれ、米国ワシントン・カレッジ、プリンストン神学校で学びました。
その後ハワイに戻り、牧師としてハワイ各地で活動しました。

神話と大洪水

・世界に溢(あふ)れる大洪水神話


世界の神話には、大洪水を取り上げたものが数多く見られます。
そしてその代表と言えるのが、旧約聖書「創世記」の大洪水です。

・旧約聖書の大洪水とは?
神は、地上に増えてきた人間たちの、堕落するさまを見て嘆きました。
そして、大洪水を起こして、人や獣、鳥などあらゆる生き物を、滅ぼそうと考えました。

しかし、神と共に正しく歩んできた、ノアの家族と動物たちだけは救うため、神はノアに箱舟を造らせました。


やがて大洪水が鎮まると、ノアは箱舟から地上に降りて祭壇を作り、神に生贄(いけにえ)を捧げました。
すると神はノアたちを祝福して、二度と大洪水を起こさないと約束し、大空に虹をかけました。


(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales.