093 神話 ペレと大洪水(3.ペレの誕生・結婚)

(前回からの続き)

ペレの伝説は火山だけじゃない

ハワイの伝説の中では、火山の噴火はどれも皆、女神ペレに関連しています(*1)。
しかし、この有名な女神ペレに係わる伝説は、火山だけではありません。

少し奇妙に思えますが、その昔ハワイを襲った大洪水も、ペレの仕業(しわざ)だ、と伝えられているのです。

大洪水の伝説は世界各地にあり、またそのお話しの内容も多彩です(*2)。
しかし太平洋のこの地域では、ペレの行動に関連したものが多いようです。

それでは早速(さっそく)、ペレと大洪水のお話しを始めましょう。

ペレと家族たち

ペレの母はカヒナリイ、そして、父はカネホアラニと言う名前でした。
また、2人の兄弟の名は、カモホアリイとカフイラオカラニでした。


そして、ペレが生まれたのは、ハパクエラと言う場所でした。
そこは、ハワイからは大変離れており、大空の南西方向の端っこにありました。

ペレは両親と一緒にそこで暮らし、成長していきました。

結婚するも夫が ---

大人になったペレはワヒアロアと結婚し、2人の子供が生まれました。
1人は女の子でラカ、そして、もう1人は男の子でメネフネ、と名付けられました。

しかし、しばらくすると、夫ワヒアロアはペレクムラニに誘惑され、ペレの前から姿を消してしまいました。

(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales.
(*2) 詳しくは、本ブログの「091 神話 ペレと大洪水(T. はじめに(1))」などを参照下さい.