103 神話 ペレとカハワリ(7.ペレが襲いかかる)

(前回からの続き)

カハワリはカヌーを漕ぎ出す

カハワリが弟の家に着いた時、弟は家路を急いでいました(*1)。

彼はちょうど魚釣りのカヌーから下りたところだったのです。
そして、家族の安全を守ろうと、自宅に向かっていました。


それを知ったカハワリと彼の友達は、そのカヌーに飛び乗りました。
そして、彼の幅広の槍を使って、沖に向けて漕ぎ出したのです。

ペレがカハワリに襲いかかる


一方、ペレはと言うと、カハワリが逃げたことを知り、海辺へと走りました。
そして、驚異的な力で、巨大な石や岩の破片を浴びせながら、彼に襲いかかったのです。

その石や岩片は、カハワリの周りに激しく降りかかりました。
しかし、彼のカヌーを直撃することはありませんでした。


(次回に続く)
[目次へ戻る]

(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, Ⅳ. Pele and Kahawali.