125 民話 カハラオプナ(7.悪い噂が広まる)

(前回からの続き)

ワイキキで大暴れ

ワイキキに繰り出した「あかんべーの男たち」は、ここでも勝手気ままに振る舞いました。

彼らはワイキキに集まった人々に、身に着けていたレイを見せびらかしました。
そしてそれが、カハラオプナからもらった愛の贈り物だ、と吹聴しました。

彼らは、「あの有名な『マノアのプリンセス』を口説き落とした!」と豪語して回ったのです。

島中のサーファーたちが集まる

ところで、ワイキキで一番有名なサーフ・ポイントは「カレフアウェヘ」、今で言うキャッスルです。


サーフィンの季節がやってくると、この島のどこに住む人も皆、ここにやって来ます。
そして、この素晴らしいスポーツを楽しむのです。


カウヒの耳にも彼女の噂が

ここワイキキにやって来た人々の中には、カウヒの姿も見られました。
彼こそが、人々から『マノアのプリンセス』と呼ばれるカハラオプナの婚約者です。

彼がカハラオプナと結婚する時は、もう近づいていました。
しかし、彼は未だ彼女と会ったことがありませんでした。

その中で、ワイキキに着いた彼の耳に、にわかには信じ難い噂が聞こえて来たのです。
何と、「あかんべーの男たち」が彼女を口説き落とした、と言うではありませんか!

(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, Ⅺ.Kahalaopuna, Princess of Manoa. Mrs. E.M. Nakuina.