(前回からの続き)
その上で、彼がここに来たのは、カウフフに嘆願するためだ、と説明しました。
さらに、自分の命はどうなろうと構わない、と言いました。
「カウフフはわしらのボスだ。
今、ボスは漁に出ていて、遠くにいるんだ。
だが、ボスが戻った時に、お前をここで見つけたら、それこそ大変だ。
お前の命は勿論(もちろん)、わしらの命だって無いぞ。
しかしながら、お前を助けるために、わしらに何が出来るか、を考えて見よう。
そうだ、お前をこの辺(あたり)の、どこかに隠すのだ。
そうすれば、もしも運が良ければのことだが、 ボスが戻った時に、お前の目的を果たせるだろうから。」
そして、彼らが見つけた唯一の場所は、ゴミの山でした。
そこには、魚や肉の残骸、そしてタロの削りカスが、投げ捨てられていました。
そこで彼らはカマロとブタを、そのゴミの山の中にぐいっと押し込みました。
さらに上からタロの皮を被せて、彼らを覆(おお)ってしまいました。
こうしておけば、彼は身動き一つせずに居られます。
その上、海を見張ることも出来るのです。
--- 大きな砕け波が8つ、続けて来るのが見えるまで。
こうして彼は、カウフヌが漁の遠征から戻って来るのを、知れるようになりました。
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907):Hawaiian Folk Tales, 17. Ai Kanaka, A Legend of Molokai, Rev.A.O.Forbes, p.186-192.
カマロが経緯(いきさつ)を話す
そしてカマロは、自分に降りかかった悲劇と、復讐のための放浪の旅、について話しました。その上で、彼がここに来たのは、カウフフに嘆願するためだ、と説明しました。
さらに、自分の命はどうなろうと構わない、と言いました。
ワカとモオが味方につく
「なるほど。」 と 応じたワカとモオは、こう続けました。「カウフフはわしらのボスだ。
今、ボスは漁に出ていて、遠くにいるんだ。
だが、ボスが戻った時に、お前をここで見つけたら、それこそ大変だ。
お前の命は勿論(もちろん)、わしらの命だって無いぞ。
しかしながら、お前を助けるために、わしらに何が出来るか、を考えて見よう。
そうだ、お前をこの辺(あたり)の、どこかに隠すのだ。
そうすれば、もしも運が良ければのことだが、 ボスが戻った時に、お前の目的を果たせるだろうから。」
ゴミの山に隠れろ
そうは言っても彼を隠す場所、それも、神が探しても見つからない場所など、どこにもありません。そして、彼らが見つけた唯一の場所は、ゴミの山でした。
そこには、魚や肉の残骸、そしてタロの削りカスが、投げ捨てられていました。
そこで彼らはカマロとブタを、そのゴミの山の中にぐいっと押し込みました。
さらに上からタロの皮を被せて、彼らを覆(おお)ってしまいました。
こうしておけば、彼は身動き一つせずに居られます。
その上、海を見張ることも出来るのです。
--- 大きな砕け波が8つ、続けて来るのが見えるまで。
こうして彼は、カウフヌが漁の遠征から戻って来るのを、知れるようになりました。
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907):Hawaiian Folk Tales, 17. Ai Kanaka, A Legend of Molokai, Rev.A.O.Forbes, p.186-192.