292 クウラ ハワイの魚の神 (2.兄弟で仕事を分担する)

(前回からの続き)

兄弟で仕事を分担する

彼らの両親については、何も知られていません(*1)。
伝承に登場する人物は、クウラ、彼の妻、彼らの息子アイアイ、そして、クウラの弟クウラ・ウカです。


暫くの間、彼らは一緒に、レホウラに住んでいました。
それから兄弟は、2人の間で仕事を分担しました。

クウラ・ウカは農業、すなわち大地の仕事を選びました。
その範囲は海岸から山の頂上まででした。

一方、クウラ (クウラ・カイの名でも知られる)は、漁師を選びました。
大地以外、すなわち海の仕事で、その範囲は砂利海岸から深海まででした。

弟クウラ・ウカは山に入る

仕事の分担が決まると、クウラ・ウカは山の中に住むために、上へ上へと登りました。

そして出会ったのが、ラエアの名で知られ、ヒナ・ウルオヒアとも呼ばれる女性でした。
彼女は、クウラの妻ヒナ・プクイアの姉妹でした。

カヌー造りの神たち

この姉妹には3人の兄弟がいて、その名は各々、モクハリイ、クパアイケエ、そして、クプルプルイカナヘレでした。

この3人は長老たちから、こう呼ばれていました。

「カヌー造りの神たち」
"Na akua aumakua o ka poe kahuna kalai waa."

(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales. 21. Ku-ula The Fish God of Hawaii, Translated from Moke Manu by M.K. Nakuina, p.215-229.