317 カリウワア. 半神カマプアアが-- (4.これより先には進めない)

(前回からの続き)

上流にはもっと大きな滝

地元の人々の話によると、この上流には滝が2つあります。

しかしその2つとも、下からは視界が妨げられて見えません。
なぜならば、川の流れの方向が急に変わっているからです。

2つの滝の垂直高さは共に、我々が見た滝よりも、はるかに高いと言われます。

そして上流側の滝は、3km以上離れた海岸沿いの道路からも、見ることが出来ます。
入手した情報から判断すると、その高さは60〜90mあるに違いありません。


水源を目指すのは難しい

この垂直壁を下から登ることは、とても出来ません。

ということで、我々の楽しみはここまででです。
さらに上流に向かって進み、水源を目指すことは不可能です。

それをする方法はたった一つ、滝の上に広がる平原からスタートすることです。
そして、どれか一つの横方向の尾根に沿って進むのです。

しかし、たとえこの方法で行ったとしても、大変困難で疲れ果てることになる、と思われます。

というのは、このルートでは木々は深く生い茂り、また、藪(やぶ)が絡(から)みあっています。
そのため我々は、しばしば行く手(ゆくて)を遮(さえぎ)られる、と予想されるからです。


(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales. 18. Kaliuwaa. Scene of the Demigod Kamapuaa's Escape from Olopana. From "The Hawaiian Spectator", p.193-199.