(前回からの続き)
彼はカネ神への奉納物として、豚、ココナッツ、それからアヴァを、携(たずさ)えていました。
大空を見上げると、そこには月が見えました。
彼はそれが神だと思い、こんな独りごとを言いました。
『あなたがカネ神ですね。きっとそうに違い無い!
あなたは、私の目に入り易いようにと、姿を変えたのですね。』
そこで彼は、月に祈りを捧げて、携えて来た奉納物をお供えしました。
そして咎(とが)めるように、ヌウに言葉をかけました。
ヌウは自分の過ちを許してくれるよう、カネに請願しました。
こうしてヌウは、罰を免れたのでした。」
・・・
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales. 1. Legends Resemblng Old Testament History. By C. M. Hyde, p.15-30.
(*2) Abraham Fornander(1878): An Account of The Polynesian Race, its orgin and migrations and --, Vol.1. p.42.
あの月こそカネに違いない
「その日の夕方、ヌウは船を後にしました。彼はカネ神への奉納物として、豚、ココナッツ、それからアヴァを、携(たずさ)えていました。
大空を見上げると、そこには月が見えました。
彼はそれが神だと思い、こんな独りごとを言いました。
『あなたがカネ神ですね。きっとそうに違い無い!
あなたは、私の目に入り易いようにと、姿を変えたのですね。』
そこで彼は、月に祈りを捧げて、携えて来た奉納物をお供えしました。
カネが虹の上を降りて来る
すると、カネが虹の上を通って降りて来ました。そして咎(とが)めるように、ヌウに言葉をかけました。
ヌウは自分の過ちを許してくれるよう、カネに請願しました。
こうしてヌウは、罰を免れたのでした。」
・・・
(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales. 1. Legends Resemblng Old Testament History. By C. M. Hyde, p.15-30.
(*2) Abraham Fornander(1878): An Account of The Polynesian Race, its orgin and migrations and --, Vol.1. p.42.