347 旧約聖書の歴史に似た伝説 (13. ルア-ヌウの登場)

(前回からの続き)

ヌウからルア-ヌウへ

「ヌウの3人の息子たちは各々、ナル-アケア、ナル-ホオ-フア、そしてナル-マナ-マナ、という名前でした(*1)(*2)。

それから更に時が流れ、ヌウから数えて第10代目に、ルア-ヌウ、もしくはヌウ2世が現れました。
彼は伝説の中で、カネ-ホア-ラニ、クプレ、もしくは他の名前でも知られています。

割礼の導入

その伝説はまた、こんな風に付け加えています。

ルア-ヌウは神の命を受けて、初めて割礼を導入しました。
そしてこの儀式は、以後、彼の子孫たちの間で遵守されるべし、としたのです。

南方の国へ

彼は故郷を後にすると、長い長い船の旅に出ました。
そして遂に行き着いた地は、ホヌア-イラロ、すなわち『南方の国』でした(N.1)。


このような訳(わけ)で、彼はラロ-コナと言う名前をもらい、また彼の妻はホヌア-ポ-イラロと呼ばれました。

ナワオとメネフネ

ルア-ヌウはク-ナワオの父であり、そのク-ナワオの母は、父の奴隷女性アフ(オ-アフ)でした(*3)。
そしてまた、ルア-ヌウはカラニ-メネフネの父でもあり、その母は父の妻メエ-ヘワでした。

(次回に続く)
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(ノート)
(N.1) ホヌア-イラロ(Honua-ilalo):
ホヌア-イラロはハワイ語で、3つの語( Honua, i, lalo )から構成されています。各々のハワイ語を英語と日本語で表記すると、 Honua= land(英語) = 国(日本語)、i = towards(英語) = の方角の(日本語)、lalo = southern(英語) = 南方(日本語)、です。 従って、これら3つを合わせると、 ホヌア-イラロ(Honua-ilalo) = 南方の国、となります。

(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales. 1. Legends Resemblng Old Testament History. By C. M. Hyde, p.15-30.
(*2) Abraham Fornander(1878): An Account of The Polynesian Race, its orgin and migrations and --, Vol.1. p.97.
(*3) Abraham Fornander & T.G.Thrum(1918):Fornander collection of Hawaiian antiquities and folk-lore. Vol.6. p.271.