(前回からの続き)
とカレレアルアカが言いました。
「しかし、ここにとどまると決める前に、私に矢を投げさせてくれ。
そして、もしもそれがすぐに落ちたら、我々はとどまろう。
だが、もしもそれが遠くまで飛んだら、我々はここには居残らないだろう。」
カレレアルアカは彼の矢を放ち、そして仲間たちは、じっとその様子を見守りました。
矢は幾つもの丘や谷の上を通り過ぎて飛び、遂にはケクアポイの先に落下しました。
一方、彼らはその素晴らしい飛行の行方(ゆくえ)を、目で追いました。
それと同時に村々を訪ねて、飲み物用のアヴァの根を手に入れるように言いました。
一方、彼はそこにとどまり、彼らのための小屋を建てようとしました。
カレレアルアカの2人の仲間は、途中で、川の流れでカロを洗っている、沢山の女性たちに出くわしました。
そこで彼女らに、こう尋ねました。
「僕らの矢があちらへ飛んで行くのを、見なかったかい?」
返って来た答えは全く見当違いで、彼女らはその矢の名前を、大声で呼んだのでした。
「プア・ネ、プア・ネ、」
すると直ぐさま、矢は彼らの手元に届いたのでした。
これを見た女性たちは、この不思議な出来事に驚いて、逃げ出してしまいました。
(次回に続く)
[目次へ戻る]
(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, IX. Kalelealuaka. Dr. N. B. Emerson, p.74-106.
カレレアルアカが矢を放つ
「これは我々の食物だ。そして、我々が住むには恐らく良い場所だ(*1)。」とカレレアルアカが言いました。
「しかし、ここにとどまると決める前に、私に矢を投げさせてくれ。
そして、もしもそれがすぐに落ちたら、我々はとどまろう。
だが、もしもそれが遠くまで飛んだら、我々はここには居残らないだろう。」
カレレアルアカは彼の矢を放ち、そして仲間たちは、じっとその様子を見守りました。
矢は幾つもの丘や谷の上を通り過ぎて飛び、遂にはケクアポイの先に落下しました。
一方、彼らはその素晴らしい飛行の行方(ゆくえ)を、目で追いました。
不思議な矢プア・ネ
カレレアルアカはその矢を見つけようと、仲間たちを送り出しました。それと同時に村々を訪ねて、飲み物用のアヴァの根を手に入れるように言いました。
一方、彼はそこにとどまり、彼らのための小屋を建てようとしました。
カレレアルアカの2人の仲間は、途中で、川の流れでカロを洗っている、沢山の女性たちに出くわしました。
そこで彼女らに、こう尋ねました。
「僕らの矢があちらへ飛んで行くのを、見なかったかい?」
返って来た答えは全く見当違いで、彼女らはその矢の名前を、大声で呼んだのでした。
「プア・ネ、プア・ネ、」
すると直ぐさま、矢は彼らの手元に届いたのでした。
これを見た女性たちは、この不思議な出来事に驚いて、逃げ出してしまいました。
(次回に続く)
[目次へ戻る]
(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, IX. Kalelealuaka. Dr. N. B. Emerson, p.74-106.