399 カレレアルアカ(20.ケイノホオマナワヌイ)

(前回からの続き)

ケイノホオマナワヌイ

ある日、彼らは質素な食事に、 山盛りのポポロを付け加えて、凌(しの)いでいました。
このポポロを調理したのは、ワイアナエから仲間に入った若者でした。

しかしカレレアルアカは、その若者が食べていたポポロに虫がいるのを見て、 激しい吐き気を催(もよお)しました。
そこで彼は若者にあだ名を付けて、ケイノホオマナワヌイ(「不潔野郎」、または文字通りに、「いつも不潔な」)、と呼びました。

この名前はその後ずっと、若者に付いて回ったのでした。

ある夕方、この同じ仲間が、ククイ・ナッツを火に当ててローストしていた時に、ナッツが爆(は)ぜて片眼を傷つける、という不幸に見舞われました。
そのために、この仲間は痛みに悩まされ続け、最終的には眼が見えなくなってしまいました。


彼らは順調に成長していった

とは言っても、彼らの人生は順調で、若者たちは成長して背丈が伸び、どっしりした元気溢(あふ)れる青年になりました。

ところで、たまたまですが、彼らは山の家、レレプア(矢の飛行)、に住み始めてからずーっと、夜通し松明(たいまつ)を灯(とも)していました。
それが、オアフ島の王カクヒヘワの目に入り、王を困惑させていました。

(次回に続く)
[目次へ戻る]

(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, IX. Kalelealuaka. Dr. N. B. Emerson, p.74-106.