418 カレレアルアカ(39.彼こそがその男だ)

(前回からの続き)

そこで足の不自由な元帥は、王の前にやって来てこう言いました(*1)。
「王におかれましては、どうか心安らかにお過ごし下さい。

あなたは今すぐ義理の息子に使いの者を送り、ここに来て私の前に立つよう命じるのが良いでしょう。
なぜならば彼こそが、我々が探していた、その男だからです。」

これを聞いたカクヒヘワは、直ぐさま立ち上がると、自ら義理の息子の家へ行きました。
そして、彼の娘たちにこう呼びかけました。
「私がここに来たのは、お前たちの夫をマリウハアイノの所に行かせて、彼の前に立たせるためだ。」

そこで、カレレアルアカは彼の寝床のマットを持ち上げて、フェザー・クロークとヘルメットを取り出すと、2人の妻たちとカルヘを盛装させ、自分自身も盛装しました。


そして彼らを一列に並ばせると、年上の妻を先頭にして、その次に若い妻、そして3番目にカルヘを並ばせて、彼自身が列の後ろにつくと、堂々と行進するよう命じました。
こうして3人を連れて、彼は王の命令に従うために出かけて行きました。

足の不自由な元帥は、彼らがやって来るのを見て大喜びで地面にひれ伏し、また、埃(ほこり)の中を転(ころ)げ回りました。


(次回に続く)
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(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, IX. Kalelealuaka. Dr. N. B. Emerson, p.74-106.