022 神話 マウイが太陽を捕まえる(0.はじめに)


半神マウイは いたずら者

太平洋に点在するポリネシアの島々には、広く半神マウイの神話が伝えられています(*1)。
マウイは、トリックスター、文化英雄、さらにハワイではカメハメハ大王の祖先、とも言われる超有名人です。

トリックスターとは、神話などに登場して、自然界や社会の秩序をかき乱すいたずら者のことです。
日本神話の素戔嗚尊(スサノオ)、ギリシア神話のヘルメス、そして中国・西遊記の孫悟空などがその例です。

ハレアカラ山の裾野に住む


マウイの家は、マウイ島の東端でハナ(Hana)湾を見下ろす、カウイキ(Kauiki)の丘にありました(*2)。
この地は、ハワイ最大の寺院(ヘイアウ)遺跡や、歴史的な戦いの舞台、またカメハメハⅠ世の妻カアフマヌの生地でもあります。

そして、はるか西方には、マウイ島の最高峰ハレアカラ山(3,055m)がそびえています。

ハワイでは、マウイの父はアカラナ、また時にはカナロアだとも言われます。
そして母はヒナです。但しハワイ以外の地域では、ヒナはマウイの叔母(おば)とされています。


(次回に続く)
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(注記)
(*1) W.D.Westervelt(1910): Legends of Ma-ui, A Demi God of Polynesia, and of His Mother Hina;  IV. Maui Snaring the Sun.
(*2) マウイが太陽を捕(つか)まえた時の家です. マウイはこの他にも、ハワイ島ヒロなどで活躍しています.