026 神話 マウイが太陽を捕まえる(4.プウ・ククイ山に登る)

(前回からの続き)

[解説] マウイ島の2つの火山

マウイ島は、ハワイ諸島で2番目に大きな島です。
この島は、大小2つの火山の噴火によって出来たものです。


大きい方は東マウイのハレアカラ山で、島の全面積の3/4を占めています。
マウイが住んでいた場所はその山の麓(ふもと)で、島の東端にあるカウイキでした。

小さい方は西にあり島の1/4を占めるマウナ・カハラワイ山で、頂上部分をプウ・ククイ山と言います。
今では風化が進み深い谷があるので、イアオ渓谷と呼ばれています。


マウイがプウ・ククイ山に登る

マウイは太陽を捕(つか)まえるため、まず始めにその動きを調べようとしました。

そのため、東マウイに住む彼は、島の反対側・西マウイに行きました(*1)。
そして島全体を見下ろせる西マウイの最高峰、プウ・ククイ山に登ることにしました(*2)。


そこには、ハワイ諸島の中でも一番美しいと評判の、イアオ渓谷があります。
彼は渓谷を尾根づたいに進み、太陽が島を通り過ぎる道が見える所まで登りました。


そして遂に、太陽が昇る場所が「東マウイの最高峰ハレアカラ山」であることを知ったのです。

(次回に続く)
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(注記)
(*1) W.D.Westervelt(1910): Legends of Ma-ui, A Demi God of Polynesia, and of His Mother Hina.//IV. Maui Snaring the Sun.
(*2) W.D.Westervelt(1910)では、プウ・ククイ山ではなくイアオ山と呼んでいます。