027 神話 マウイが太陽を捕まえる(5.ハレアカラ山に登る)

(前回からの続き)

そしてハレアカラ山に登る



西マウイのプウ・ククイ山から下りてきたマウイは、今度は太陽が昇るハレアカラ山に向かいました。

ハレアカラの裾野は雄大で、東マウイ全体に広がっています。
マウイはハレアカラの山頂を目指して、その裾野をひたすら登り続けました。



[解説] ハレアカラ山頂とはどんな所?

1.山頂に咲く不思議な花
ハワイ諸島でも、ハレアカラ山頂(マウイ島)とマウナ・ケア山(ハワイ島)の高地にだけ生息するのが、銀剣(ぎんけん)草です。
その名のように、銀色に見える葉は細長く、まるで剣のようです。

はじめに多数の葉が根元から伸び、長さ30-40cmになります。
遠くから見ると、銀色のボールが転がっているようです。



花が咲くのは、それから数十年後。見ることが出来た人は超ラッキーです。

6~9月頃、葉群の真ん中から太い花茎が伸び、高さ70-250cmにもなります。
そして約1ヶ月後、花茎に紫色の花が数多く咲き、種子が出来ると枯れてしまいます。



2.月面を思わせる巨大なクレーター



ハレアカラ山頂のビジター・センターに立つと、眼下に巨大なクレーターが広がります。
その周囲の長さは30km以上、深さは800m近くあります。

クレーターの中には小さな火口が点在し、あたかも月面のようです。
そうです。ここは、かつてアポロ計画の宇宙飛行士が、月面着陸の訓練を行った場所なのです。



(次回に続く)
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(注記)
(*1) W.D.Westervelt(1910): Legends of Ma-ui, A Demi God of Polynesia, and of His Mother Hina.//IV. Maui Snaring the Sun.